2024-02-17
5th Anniversary
~地獄のゆるふわ LIVE at 日本武道館~
Y9900
NEMOPHILA、初の武道館公演です。
ミュージシャンにとって武道館は大きな目標です。しかし、今はもっと大きな会場がたくさんあるので、通過点という感じかもしれません。とはいえ、武道館公演はバンドの格付けのひとつとなります。そうなると客入りは重大な関心事です。
これに先だって、クラウドファンディングで広告費を1700万円も集めてます。それを資金に、武道館へ向けて山手線内での公告を打ったようです。商業的に成功させようと手を尽くしています。結成当初から大きめの会場に挑戦してきました。YouTubeではカバー曲もさかんにアップしてました。かなり積極的です。これまでのガールズバンドとはやり方が違うなと感じてました。
事実として動員は成功だったと思います。客入りは8割ぐらいに見えました。武道館のコンサート仕様キャパは8000人です。アリーナの座席はかなり余裕のある配置でした。たとえば広めのカメラスベースなど。私の推定としては、ざっと6000人の動員です。先月まで全国ツアーもしていました。それでこの動員は立派でしょう。単純にファン層が増えたのでしょう。23年7月の東京ガーデンシアターはたぶん3000人そこそこだったと思う。半年で倍増したことになります。勢いがありますね。
私の席は2階の南西ブロック、まずまずの位置です。客入れ曲は日本のロックバンドばかりでした。RANDWIMPS、Ellegarden、聖飢魔II、ラルクアンシエル、BUCK-TICKなどなど、有名どころです。今までは洋楽メタルを中心に流していました。何か思うところがあったのでしょう。日本のバンドとしての自覚かもしれません。
10分ほど遅れて開演。いきなり派手な空砲が鳴り、威勢のいい「RISE」で開幕です。
mayuの強烈なシャウトから始まります。最初から絶好調で飛ばします。ボーカリストとしての実力を見せてくれます。私が最初に見たのは2022年01月09日LINE CUBE SHIBUYAです。デビューがコロナと重なっていたこともあり、ライブは思うようではありませんでした。その時は、ボーカルにちょっと不安を感じました。どうも声をセーブしてるようでした。今は安心して楽しめます。バンドの音もメタルとして完成しています。正真正銘の一流のメタルバンドです。「地獄のゆるふわ」というキャッチフレーズですが、普通に「メタル」とした方がスッキリすると思うのですが、どうでしょう。メタルという括りに分類されるのがイヤなのかもしれませんが、私にはメタルにしか聞こえません。
武道館は音が悪いとか言われてましたが、今日のPAシステムは進歩していて、問題なく音楽を楽しめました。私の席でも迫力あるいい音がしてました。たぶんどの場所てもいい音がしたことでしょう。これはもちろん主催者サイドの意志でしょう。PAに金をかけなければこうはなりません。
音的にはドラムの存在感が圧倒的でした。SAKIや葉月のギターもカッコよく鳴ってましたが、印象に残ったのはドラムでした。NEMOPHILAに限らず、今のロックのライブは、ドラムで音が決まってる感じですね。
ライブ終盤で全員の一人語りがありました。ガールズグループでは非常によくあります。SAKIが若くして死んだ母への思いを語り、mayuがもらい泣きという場面もありました。
ファッションは独特でした。SAKIはいつものロングブーツで、我が道を進んでます。むらたたむはタンクトップ的な普通の感じです。mayu、葉月、ハラグチサンの3人は、なんかヤンキーっぼかった。mayuはハッピにボンタン的なシルエットで、似合うっちゃ似合ってます。葉月はぶかぶかのパンタロン、ハラグチサンは大胆な和柄のベルボトムです。こういうバラハラな感じがNEMOPHILAらしさかもしれません。
レーザーの演出もきれいでした。武道館のハレ舞台ですから、パイロやキャノン砲の演出も抜かりありません。
全21曲、130分の楽しいライブでした。
機会があったら、また行きます。
その後、音沙汰がないなと思ったら、3月31日にSAKIの脱退発表がありました。
私も驚きました。順調だとばかり思っていました。何があったかわかりませんが、方向性の違いということです。LOVEBITESからmihoが脱退した時のことを思い出しました。
武道館のライブでSAKIのトークがやけに感傷的だったのは、胸の内に脱退の気持ちがあったのかもしれません。今から思えば、なんとなく危うさを感じていたような気がします。SAKIは伝統的なメタル、NWOBHM的な音が好きなんだと思います。mayuはたぶんラウドよりでしょう。他の3人の趣味は分からないけど、クラシックなメタルではなさそうです。方向性は違うのかもしれませんが、SAKIは大好きなデーモン小暮と共演したり、それなりに好きな事をやれてたと思う。音楽性が違っても活動を続けているバンドはいくらでもあるでしょう。BAND-MAIDは正統派ハードロックですが、個人個人はハードロックをルーツに持ってない。なんとかならなかったのかという思いで一杯です。
事務所もやめてしまったということで、他にも理由があるのでしょうが、外部の者には何も分かりません。ただ、残念です。
残った4人はNEMOPHILAを続けるということです。5月18日のNAONのYAONに出るらしい。どういう形で演奏するのでしょう。確かめに行きたいところですが、当日はすでにメトロックのチケットを入手しています。世の中うまく行きません。
SAKIはどうするのか?心配はいりません。予定は詰まってるようです。さっそく4月7日から3人組インストバンドのギターとして、三羽烏ツアーが始まります。SAKI 1st live -GERMINANS-を6月21日に開催するようです。 横浜BAY HALLというそこそこのキャパの会場です。Mary’s Bloodもすっかり昔話になりました。mihoも楽しくやっているようなので、こういうモノなのでしょう。
《SET LIST》
1.RISE
2.鬼灯
3.雷霆 -RAITEI-
4.ZEN
5.Enigma
6.AMA-TE-RAS
7.OSKR
8.Justice
9.Waiting for you
10.Night Flight
11.STYLE
12.徒花 -ADABANA-
13.ODYSSEY
14.Seize the Fate
15.Hammer Down
16.SORAI
17.YELL ~軌跡~
18.REVIVE
<ENCORE>
EN1.Life
EN2.DISSENSION
EN3.OIRAN
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