BAND-MAID × The Warning 240612

ライブレポート

2024-06-12
“BAND-MAID × The Warning” Special Show in Japan
@ EX THEATER ROPPONGI
1Fスタンディング Y7,000
2F指定席 Y8,000

今回のライブはけっこう楽しみにしてました。
The Warning は子供の頃から姉妹バンドとしてYouTubeで話題になってました。それがいつの間にか人気グループに成長してました。ジャンルとしてはハードロックです。日本でも3人組ロックバンドはたくさんいます。世界基準の3人がどれだけの音を出すのか、気になります。ライブを見たくなります。それがBAND-MAIDとの対バンですから、今回は絶好のチャンスでした。

2022年のAfterShockで2組が出会って、ようやく実現する対バンです。EXシアターはソールドアウトしましたが、ちょっと時間が掛かったようです。客層はいつも通りです。女性や外国人がかなり多いように感じました。Warningのシャツを着た外人をけっこう見ました。

客入れ曲はOASISでした。前回、5月10日のDay of MADEとほとんど同じ選曲です。ひとつのミュージシャンだけ掛けるのがBAND-MAIDのやり方です。BAND-MAIDの渾身の選曲も聞いてみたいですね。

時間どうりにThe Warningが登場します。
衣装に気負ったところはありません。舞台衣装としては地味ですかね。
思った以上に迫力ある演奏です。かなりオーソドックスなハードロックなので驚きました。昔ながらのシンプルでヘビーな音作りです。同期音源もまったく使いません。個人的には大好きな音ですが、今の時代にこれで通用するのか、ちょっと意外でした。ツェッペリンみたいなクラシックな音を出すGreta Van Fleetも、登場時こそ話題になりましたが、今はずいぶん落ち着いてます。
若い彼女たちがこんな音を出すのが不思議です。ラップやEDMも山ほど聞いてるはずです。Gt.Vo.で長女のダニエラでも24才、B.で三女のアレハンドラはまだ19才です。10才年上のBAND-MAIDの方が音は新しいです。

ドラムの音が素晴らしかったです。シンプルなエイトビートを、強烈なアクセントをつけて叩きます。特に弾けるようなスネアの音が気持ち良かったです。両手を高く振り上げて叩きつける打ち方です。しかし、これだけであんな音がするとは思えません。ドラムトリガーを使って加工してるんでしょうか。ちょっと思い出したけど、花冷え。のドラムのチカもこんな叩き方をしてます。リズムは違いますけどね。両手を高く振り上げてます。こっちも生音ではないと思ってます。時々スネアにリバーブみたいのか掛かったりします。ドラムトリガーか、マニピュレーターがなんかしてるのかもしれません。ちなみに私はこういう操作を肯定してます。それで音楽が良くなるのなら、ドンドン使っていいでしょう。ギターはエフェクターてんこ盛りですから、ドラムだって使っていいはず。それに実際の話、丸太のような太い腕をした男性のドラミングに、普通の女性が力で対抗するのは難しいでしょう。無理をしてフォーカル・ジストニアなんてことにもなりかねません。

ボーカルも迫力あって良かったです。わりとノイズの多い声質、歌い方とか、典型的なアメリカン・フィーメル・ロックという感じです。メキシコ人だけど。口を大きく開けて響かせるような、正攻法の歌唱のように思いました。
約50分13曲の演奏でした。

舞台転換は早かったです。ドラムセットは台ごと移動させます。セッティングは10分くらいで終わり、サウンドチェックをすると、20分後にはBAND-MAIDが音を鳴らしてました。

gloryから始まりました。SAIKIは実際に歌うことでウォーミングアップになるタイプです。今回はWarningに煽られたのか、最初から飛ばしてました。やはりいい声ですね。
SAIKIのボーカルでいきなり始まるUnleash!は、いつ聞いても面白いです。緊張感のある出だしなので、音程・リズムを一発で決める、そこの一瞬を楽しみたいですが、事前に歌うことが分からないので残念です。後の祭りになります。最後はDOMINATIONです。コール&レスポンスができるので、景気づけに頭でもいいけど、やはりラストがいいですね。盛り上がって終われます。Mikeとの共作のBestieもやって欲しかったです。いっそう国際色がでたと思う。
約50分で11曲を演奏しました。パフォーマンスはいつも通りの素晴らしい内容でした。

ラストと言うことでしたが、そのまま終わらずWarningの3人を呼び込みます。ハグをしたり、紹介したりして、仲は良さそうです。比較的英語ができるKANAMIが仲立ちするのですが、もうひとつコミュニケーションが上手くいってない感じです。おまじないタイムやなにやら、Warningの3人はたとたどしく、やらされてる感もあった。とはいえ一日に来日してから打ち合わせやレコーディングなとして、一緒に遊んだりもしたようなので、仲の良さは感じました。トークの間にドラムやらアンプやらを運び込んでセッティングしてます。

最後に新作”SHOW THEM”を8人で演奏しました。5月1日にincubusのサポートをした時は、Mikeだけがギターで参加しました。いい演奏でした。今回の共演には興奮しましたが、うまくまとまるのか心配にもなりました。ドラムとベースが2組となるとアンサンブルは難しそうです。けれど杞憂でした。
ダニエラのシャウトから始まります。それぞれがソロをとったりと、うまく回してました。ダニエラの歌はうまいし、張った声もなかなかいい感じだった。そして、SAIKIの声の華やかさを感じました。いつもはそんな風に感じないんだけど、共演となるとそう感じました。SAIKIの声は華やかで前に出てくるのです。BAND-MAIDはボーカルのために場所を空けるような演奏をしないので、鍛えられてるのかもしれません。
ドラムは強烈なアクセントで叩くパウリナのドラムが聞こえてきます。いいえ、そうではないですね。AKANEがパウリナのドラムスタイルに合わせているようです。目指すものが違うでしょうが、ここはパウリナに合わせたということでしょう。AKANEは力一杯ドラムを叩くことはないと言ってました。それでも、AKANEのドラムは強力だし、テクニックでも文句なく最高だと思ってます。もんちろ音質も素晴らしいです。

一曲だけでしたが、とても楽しい貴重な経験になりました。そしてBAND-MAIDの曲になってました。演奏もまとまってました。ミキサーは大変だったでしょう。これは共作ということです。レコーディングもしたようなので、新アルバムには共演したこの曲が入っているでしょう。

今回、The Warningは初来日でワンマンを2公演します。いずれもソールドアウトしてますが、心斎橋somaはキャパは300、代官山SpaceOddは150です。これは小さすぎます。プロモータは読み切れなかったのか。そう言えば、LOVEBITESがヨーロッパ公演やってるけど、箱が小さすぎます。どうしてこうなるのでしょう。みんな楽しそうですけど‥

2018年から5月10日メイドの日のイベントが始まりました。最初は冥途乃日と称し、ベッド・イン、BiSとの対バンでした。普段と違うライブになり、とても楽しかったです。メンバーの意外な姿も見られました。その後、コロナで配信になったり、開催されなかったりで、このところ残念続きでした。今年は開催されましたが、普通のライブでした。来年のメイドの日は、原点に返って今日みたいな対バンの日にして欲しいと思いました。

ライブ終わり、2組分の機材が並んでます

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