BAND-MAIDの新曲「Bestie」が公開されました。「Shambles」から8ヶ月ぶりです。
感激で涙が出そうになりました。お手本のようなミドルテンポのエイトビートが心地よいです。なによりメロディーが美しい。一発で好きになりました。
Saikiの魅惑的な声質、しっとりと安定した発声で中低音もよく通ります。詩は英語ですが、しっかり伝わってきます。どうやら英語ネイティブからの評判はいまいちのようですが、これからです。小鳩のコーラスが全面にきれいに聞こえています。
作詞は小鳩で、いつものような散文詩です。繰り返しなどありません。歌詞の体裁をとるより、表現を優先したいのでしょう。もうちょっと歌いやすくしてくれ、と思わないこともないですが、これか小鳩のスタイルです。小鳩がバンド仲間であるSaikiをイメージした詩でしょうか。思いが伝わってきます。真っ正面から綴った、肯定的ないい詩です。見方によってはキレイ事にも聞こえるんだけど、なにしろ10年も一緒にやった仲間へのメッセージです。説得力がありました。SCANDALなら歌えそうですね。
Akaneが抑えて叩いてます。シンプルなエイトビートが心に染みます。アクセントのスネアの音がたまらなくいい。いつもならパターンの最後に来るはずの強烈なフィルイン、タム回しが炸裂することなく、短いブレイクやスネアの軽い連打なんかですましてしまう。なんてカッコいいんでしょう。
いつもは超絶技巧で攻撃的なMisaのベースですが、この曲はシンプルです。ルート音をわかりやすく鳴らし、引きずるような音回し、そして音質は最高です。ため息がでるほどカッコいいです。実際のMisaは技巧派でも攻撃的でもありません。曲に合わせて臨機応変に弾いています。けれど、そういうイメージがありますね。
Kanamiのギターも美しいです。もともとアンサンブル指向の強いギターを弾いています。ここのソロも曲調優先で、強い自己主張はしてません。
作曲はKanamiとincubusの Mike Einzigerとなってます。この曲はincubusの影響が強いとの意見もあるようです。確かにincubusの曲を聞くと、そうだなという感じがします。しかし、「Memorable」もこんな曲調なので、必ずしもそうは言えないと思ってます。とにかく共作ということで理解しましょう。
曲は突然に終わりますが、最後のフレーズはイントロと同じです。BAND-MAIDの旅は続くということでしょう。このまま続けてほしいです。
「Bestie」はBAND-MAIDの代表曲になるでしょう。それは確信してます。
私はつくづくエイトビートが好きだと再確認しました。ほんとうに楽しいです。聞いていてリラックスします。つい、これこそ伝統のロック、オールドスクールと言ってしまいます。しかし、こんなロックが本当にあったのか?70年代から思い起こしても、こんなロックはなかったように思います。これは2020年代の新しいハードロックなのです。BAND-MAIDのロックです。
世間では「Bling‐Bang‐Bang‐Born」がバズってるようです。残念ながら私にはまったく理解できません。私の感性は絶望的に古いようです。ため息しかでません。
コメント