ガールズバンドの始まり

日本のガールズロックバンドの嚆矢というと、ガールズ(1977-79)という５人組バンドになります。ギタリストのイリアはジューシーフルーツ(1980-84)でも活躍しました。

しかし、ピンキーチックス(1966-71)が日本初のガールズロックバンドだという説もあります。ピンキーチックスはもともとダンスグループだったのが楽器を持つようになったということで、SCANDALの先駆けのような存在かもしれません。もちろん演奏してますが、時代を見てもわかるように、当時主流だったグループサウンズのひとつです。曲を聞いても当時のGSサウンドそのもです。私としてはガールズロックバンドではないと判断してます。

というのも、日本のロックバンドの嚆矢というと、ハッピーエンド(1969-)、フラワートラベリンバンド(1970-)、キャロル(1972-)などがあげられます。グループサウンズはロックの範疇に入れないのが普通です。それなのにガールズだけGSが入るというのもおかしな話です。

沢田研二がいたタイガースも当初はサティスファクションなどを演奏してたそうですが、それでも典型的なGSサウンドだったと思います。日本のロックミュージシャンの嚆矢をかまやつひろしとする論もあります。確かに、言われてみればそうかなとも思います。バンバンバンやノーノーボーイなど多くのヒット曲を書いてますが、ブリティッシュの雰囲気が濃厚にあり、他とは一線を画しています。とはいえ、スパイダースはやはりGSだったと思います。

当時のGSメンバーは当然のこと、ビートルズなどを聞いてますから、ロックをやりたかったようです。ロックバンドになれなかったのは、当時の日本の音楽シーンの限界でしょうか。
私もGSサウンドは好きです。素晴らしくポップな曲が多くて、いい時代だったと思います。しかし、後のロックバンドはそれらが発展したものではないですね。少なくとも文化的には切れてます。

私も直接的にGS文化を体験しているわけではないので、いい加減なことを書いてるかもしれません。テレビではGSサウンドでも、ライブでは好き勝手にストーンズなんかを演奏して、大盛り上がりしてたなんて可能性もあるでしょう。後の世代の思い込みかもしれません。実際のところはどうなんでしょうね。

それでも、ガールズのライブは一度見ています。年越しライブの出演者として深夜に出てきました。ボーカルのリタが超ミニのヒョウ柄スカートて暴れていたのを見ました。間違いなくロックでしたよ。