アイナ・ジ・エンド 240911

ライブレポート

2024年09月11日 18:30~
「 ENDROLL 」
@日本武道館
通常チケット Y9,800
2F後方立見 Y6,000
FC会員限定の特別席

前回アイナのライブを見たのは3年前の中野サンプラザでした。
サンプラザはもうありませんので、ずいぶん前の事のように感じます。武道館ライブはミュージシャンにとって節目なので、今回はぜひ行きたかったです。チケットもなんとか取れました。

もちろん武道館は満員です。客層は色々ですが、基本的にBiSH時代からのファン(清掃員と呼ばれる)が多いようです。アイナ自身が観客に聞いて確認してました。東京ドームで開催されたBiSHの解散コンサートは満員でしたから、武道館なら余裕でしょう。

客入れ曲はカオスでした。アイナと米津玄師のコラボ曲はもっともですが、ヴェリタス城星学園の聖歌コーラス、Jerskinのシャンソン風歌謡、七尾旅人の素朴なギター弾き語り、バッハのアリアのピアノソロ、BURIALの分類不能の音源、…、捉えどころがありません。興味の対象をそっくり表したようです。アイナの音楽はエキセントリックなところがあるので、何となく納得できました。

舞台セットが変わってました。二重舞台というんでしょうか、ステージの中央に大きな舞台があります。あの上で踊るのでしょう。シンプルなステージです。それはよいのですが、ドラムセットもギターアンプも見当たりませんでした。

ライブが始まります。
黒い衣装のアイナが女性ダンサー6人を引き連れ登場します。ダンサーは黒髪ロングで全身黒タイツ、体格も似ており、美意識を感じました。バンドではなく音源で歌います。途中で14人のダンサーが加わります。ずいぶん豪華になりました。アイナがソロで踊るときは歌も音源でした。口パクというのとは違います。ダンスに専念してます。床をゴロゴロ転がったりするので、モニターもつけてないと思う。アイナはもともとダンスをしていたので、ダンス重視のステージになるのでしょう。二重舞台はディスプレイになっており、波立つ海面が映ったり、模様が映ったり、その上で踊ります。よく見えて面白いものでした。

客席フロア中央にも舞台があり、長い花道があります。そこで3曲ほどパフォーマンスをしました。武道館は丸いので、客席数を犠牲にするでしょうが、どこからでもよく見えてありがたいです。
この間にメインステージでは楽器がセットされてました。

撮影は自由です。ところどころにスマホの明かりが見えます。

後半はアイナのバックバンドのモグリアンズが出てきます。
ダンスも見応えがあり面白かったですが、やはり私はバンド音楽が聞きたいです。生バンドは迫力が違う…と言いたいところですが、本当のところはわかりません。同じPAで出してる音ですから、そんなに違わないのかもしれません。けれど、思い込みかもしれませんが、音が生きてる感じは確かにしました。
アイナは途中でランディーVタイプのかっこいいギターを弾いていました。3年前の中野サンプラザでもギターを弾いていましたが、その時はギターを始めたばかりだと言ってました。これから練習すると言ってたのですが、あまり進歩は感じられませんでした。

トークも悪くなかったです。どうでもいいことを延々と喋る人が多いけど、そんなのとは違います。なんというか、率直な話ですね。自分を表現することに迷いがないんでしょう。いろいろあっても、幸せな家庭で育ったようです。

2時間10分、全22曲のライブでした。
私はダンスのことはわからないので、適切な論評はできませんが、楽しいショーだったと思います。目を見張るような動きと美しさがありました。
それから撮影はOKです。BiSHの頃からこうですね。撮影を嫌うミュージシャンも多いですが、問題があるとは思えません。みんな節度をもって撮影してますよ。

良かったんだけど、残念なところはありました。
一番聞きたかった「誰誰誰」をアッサリ歌ってしまったことです。続いて歌った「LoveSick」は少し良かったですが、こんなもんじゃないはずだという思いがありました。前半のダンスパートではなく、後半のバンドセットで聞きたかったです。なにしろアイナは唯一無二の声を天から授けられています。歌唱を超えたシャウトを聞きたかった。

アイナはロックミュージシャンというわけではなく、ダンサー、J-POPシンガーという括りになるのだと思います。そういうステージを創ってます。しかし、私はどうしてもロックボーカリストとしてのアイナを求めてしまいます。不満を言うのは、私の心得違いということでしょう。

ステージを通してみるアイナは、感受性が豊かで内向的な女性ですが、ステージでは爆発するという印象です。ステージはウェットで落ち着いた雰囲気になります。BiSHでラジオをやっていた時、エロトーク全開で暴走してたのを思い出します。あれは何だったのだろう。人間の多面性ですかね。不思議な人です。

「ENDROLL」2024年9月11日 日本武道館

  1. Frail
  2. ZOKINGDOG
  3. NaNa
  4. あぁ揺れてる
  5. 家庭教師
  6. 偽りのシンパシー
  7. 誰誰誰
  8. Love Sick
  9. 日々    ←中央ステージでソロ
  10. 死にたい夜にかぎって
  11. 金木犀
  12. 虹    ←ここから生バンド演奏
  13. 静的情夜
  14. Red:birthmark
  15. BLUE SOULS
  16. アイコトバ
  17. ペチカの夜
  18. きえないで
    <アンコール>
  19. 宝者
  20. ハートにハート
  21. サボテンガール

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